リスク・欧米型食事で乳がんリスクが1.32倍!

欧米型食事で乳がんリスクが1.32倍!

欧米型食事で乳がんリスクが1.32倍!

歌舞伎俳優・市川海老蔵さんの妻でフリーアナウンサーの小林麻央さんが「進行性のがんを患い、極秘入院している」と、6月9日にスポーツ報知が報じたことを受けて、海老蔵さんが9日に緊急会見を開き、一部の内容が明らかになりました。
病状が深刻である旨の会見でした。ファンにとっては非常に残念で、一日でも早い回復が望まれています。

肉類やパン、コーヒーなど食生活が欧米化へ偏り過ぎている女性と、そうでない女性を比較すると乳がんリスクが1.32倍になっていることが、国立がん研究センターなどの調査で明らかになっています。

乳がんは欧米の女性に多く見られ、日本における患者の増加は食の欧米化と関係があると見られています。従って食事パターン*1を欧米型から健康型、伝統型に変えるとリスクが少なくなると調査チームは報告をしています。

調査チームは、1995~98年の間に食生活のアンケート調査に回答した45~74歳だった女性4万9552人を2012年末まで追跡。期間中に718人が乳がんと診断された。

食生活について「健康型」、「伝統型」、「欧米型」*1 に3分類したうえで、134品目の食品や飲料の摂取量から点数化した。

欧米型の点数が高い順に5グループに分けたところ、最上位のグループは、点数が最も低いグループと比べて乳がんのリスクが1.32倍だった。2番目以降のグループでも乳がんのリスクは上昇したが、統計的に有意な差ではなかった。一方で、健康型や伝統型の食生活でも同様に分析したが、乳がんのリスクの上昇はみられなかった。

ただ、食生活を見直す場合には他の病気との関連も考える必要がある。これまでの調査で、伝統型の食生活に偏ると、胃がんのリスクが男女とも高くなることが明らかになっている。塩辛や漬物などによる塩分の取り過ぎが原因ではないかとされている。

調査チームによると、2015年にがんと診断された患者数の予測では、女性の場合は乳がんが8万9400人で1位、胃がんは4万2200人で4位となっている。予防研究部の井上真奈美特任研究員は「他の病気のことも考えると、健康型の食生活を中心とするのが望ましい。閉経後の女性は肥満が乳がんのリスクを上げることが明らかになっているので、食生活には気をつけてほしい」と話している。
(乳がんのリスクを高める生活習慣参照)

30歳後半から乳癌のリスクが激増はこちら
(日本人女性の場合、生涯で乳がんに罹患する確率は16人に1人(欧米は8~10人に1人)です。稀に男性も乳がんに罹患することがあります)

乳がんで入院・手術・家族は心配

 

食事パターンと内容*1

健康型 野菜、果物、イモ類、大豆製品、キノコ類、海藻類、緑茶、脂の多い魚等
伝統型 ご飯、味噌汁、漬物、サーモン、塩魚、干物、イカ、タコ、エビ、貝類、果物、日本酒
欧米型 肉類、加工肉、パン、果物ジュース、コーヒー、紅茶、ソフトドリンク、マヨネーズ、ソース、魚介類等

 

乳がんのリスクを高める生活習慣

喫煙 非喫煙者と比べると1.9倍のリスク
大量飲酒 非飲酒者と比べると1.8倍のリスク
肥満 閉経後は確実にリスクが上昇
食生活 欧米型に偏ると1.32倍のリスク

 

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