リスク・30歳後半からの乳がんの発症が大幅増加!

30歳後半からの乳がんのリスクが大幅増加!

・30歳後半からの乳がんのリスク
・乳がんに罹患する原因
・生体リズム
・乳がん検診
・乳房の切除と再建


30歳後半からの乳がんのリスク

30歳後半から乳がんの罹患率が激増しています。

罹患(りかん)とは病気にかかること。

重要な時期に乳がんのリスク!

30歳後半くらいでお子さんをお持ちの主婦であれば、一般的には長子が小学校から高校生の間くらいになると思います。大変重要な時期です。その重要な時期に病気になることは避けなければなりません。家族に迷惑がかかるかも知れません。

がんは怖い病気です。初期の治療を誤れば重病になり入院という事態も予想できます。最悪は死につながります。もし、小さいお子さんがいれば不幸な結果となります。そんな事にならないように注意しなければなりません。

以下の2つのデータをご覧ください。
図1は乳がんの年齢別罹患率(2005年)と死亡率(2009年)のグラフです。
2005年の乳房への罹患(発症)率が40歳から50歳くらいの間に大変多くなっています。年次は変わりますが、2009年の乳房疾患の死亡率です。
罹患率は人口10万人に対して約160人。死亡率は人口10万人に対して約50人(いずれも最大)

図2は癌における乳がんの罹患率です。40歳から50歳くらいまでの乳癌の罹患率が大変多くなっています。注意しなければならない期間です。乳がんが首位です。その次に子宮がん、卵巣がんの順に多くなっているのが分かります。

(図1)-乳がんの年齢階級別罹患率(乳房2005年)と死亡率(乳房2009年)-
(国立がん研究センターホームページより)


 

(図2)-2010年時の40歳以上の年齢・部位別がん罹患率-  
(国立がん研究センターホームページより)


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乳がんに罹患する原因

日本人女性の場合、生涯で乳がんに罹患する確率は16人に1人(欧米は8~10人に1人)です。稀に男性も乳がんに罹患することがあります。

よく耳にする家系の遺伝はあるのかということですが、正確な数値はあいにく持ち合わせていませんが、遺伝することは確認されています。又、アジア系は少なく、ヨーロッパ、アフリカ系はリスクが高いことがわかっています。

  • シフトワークによる不規則な生活
  • 夜間勤務の多い看護師、国際線の乗務員など、生体リズム*1を乱すような職業の方は、乳がんの罹患率が高いことが分かっています。交代制勤務の仕事に3年以上就いた50歳以上の女性は乳がんの罹患リスクが通常の4.3倍になるというデータもあります。
    生体リズムの乱れとがん罹患の関連性を示すデータは数多く紹介されていて、2007年には世界保健機構(WHO)も「深夜に及ぶシフトワーカーにとって、乳がんの罹患要因になるであろう」と宣言しています。

  • 飲酒の習慣
  • 習慣的な飲酒は乳がんの罹患リスクが高くなることが報告されています。深酒をする。長期に渡って飲酒する。こんな時は特に注意が必要です。
    1日に「日本酒なら1合」、「ビールなら中ジョッキ1杯」、「ワインならワイングラス2杯」程度などは危険因子にはならないとされています。アルコールは程よい量にすることが必要です。

  • 喫煙の習慣
  • 喫煙は乳がんの罹患リスクが高くなります。本人喫煙、受動喫煙を問わず罹患リスクが高くなるとされています。喫煙者の方。即、禁煙をおススメします。

  • 肥満について
  • 閉経前と閉経後では罹患率が異なります。
    ・・・閉経前の肥満
    乳がんの罹患リスクが低くなることが報告されています。

    ・・・閉経後の肥満
    乳がんの罹患リスクが高くなることが報告されています。
    肥満は乳がんの罹患リスク以外に生活習慣病のリスクもあります。日常生活では太り過ぎに注意が必要です。

  • 乳製品の摂取について
  • 乳製品には脂肪のように乳がん罹患のリスクを増加させる可能性のある成分と、カルシュウムやビタミンDのように乳がん罹患のリスクを減少させる可能性のある成分が含まれています。従って関連性を明確に説明できないのが現状です。乳製品は多くの脂肪が含まれています。沢山の乳製品を摂取すれば肥満を招く可能性はあります。他方ヨーグルトなどの発酵食品は、腸内環境を整えます。肥満を招かない程度の乳製品の摂取であれば健康上問題は少ないといえます。

  • PM2.5等の大気汚染
  • 中国から偏西風に乗って飛来するPM2.5、黄砂など。現在科学的なデータがありません。何もわかっていないだけに心配です。

  • ストレス
  • ストレスによる乳がんの罹患リスクはありません。但し、2次的な影響は考えられます。喫煙量、飲酒量などがストレス発散のために増えることです。そしてその結果乳がんの罹患リスクとなることです。

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*1 生体リズム

生物の持つリズム(周期)のことです。体内時計とも言います。そのリズムは以下のようなものがあります。

  • ・ウルトラディアンリズム
    数十分から数時間の周期性を持つ生物の行動・生理現象で、睡眠周期*1-1や分節時計*1-2のこと。

  • ・概潮汐(がいちょうせき)リズム
    海の約12.4時間の干満周期に同調するために生物が持つリズムである。海生生物、特に潮間帯、浅い海の生物には潮汐による海面の変化は大きな環境変化であり、約半日毎の干潮・満潮、に合わせた行動が多く知られています。

  • ・概日(がいじつ)リズム
    約24時間周期で変動する生理現象です。

  • ・サーカビディアンリズム
    約48時間周期で変動する生理現象です。

  • ・概月(がいげつ)リズム
    約一ヶ月周期で変動する生理現象です。多くの海洋生物は大潮に合わせて産卵することが知られています。

  • ・概年(がいねん)リズム
    約一年のリズムであり、光周性、季節性リズムに近い概念です。動物の冬眠や繁殖、植物の花芽形成や休眠などが知られています。

*1-1 睡眠周期(すいみんしゅうき)
睡眠周期とは人間の睡眠で観察されるレム睡眠・ノンレム睡眠の繰り返し周期のこと。約90分とされるが、個人差があり、同一人物でも日によって差があるとされています。

*1-2 分節時計(ぶんせつとけい)
分節時計とは脊椎動物の背骨など前後軸に沿った体節構造を作り出す際に見られる周期的な遺伝子のこと。周期の長さは種によって異なり、ゼブラフィッシュでは約30分、ニワトリでは約90分、マウス(ハツカネズミ)では約2時間、ヒトでは約8時間と言われています。

生体リズムの乱れと肥満  -参考-

生体リズムが乱れると、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの働きが低下し、糖尿病のリスクを高めることはよく知られています。また、朝、太陽の光を浴びて副交感神経が高まると血圧が上昇し、夜になると血圧が低下するといった、血圧のリズムにも乱れが生じます。

生体リズムの乱れは睡眠の質を低下させるだけでなく、体温や心拍、血圧、血糖値、ホルモンなどといった生理機能の変動リズムに影響し、糖尿病や高血圧、心筋梗塞といったメタボリックシンドロームのリスクを高めることが数多くの研究でわかってきました。

たとえば、マウスによる実験で、通常の光環境で過ごしたマウスと、夜間に光を浴びたマウスでは、同じカロリーの食事でも夜間に光を浴びたマウスのほうが太りやすいという研究報告もあります。

 

重要な生体リズム  -参考-

生物は効率よく生命を維持するための生体リズム(体内時計)を持っています。
ヒトの場合、光の量や食事のタイミングなどによって体内時計がコントロールされており、日の出とともに目覚めて活発に活動し、日の入りで仕事をやめて脳と身体を休めるというのが、太古の時代から獲得してきた生きるためのリズムです。

その生体リズムが長期に渡って乱れると、様々な不都合が出ます。

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乳がん検診

大変重要な検診。乳がんに罹患しているかどうかの診断をします。発見が遅れれば手術、入院が必要になります。更に悪化すれば生死にかかわります。上記図1に死亡率のデータが表示されている通り、亡くなる方がいる。これも現実です。
自己検診以外の検診は最寄りの医療機関にお問い合わせください。

検診は自己検診、マンモグラフィー検診、問診、視検診、超音波検診(エコー)、CT検査、MRI検査等があります。

自己検診

月に一度は自己検診を行ってください。自己検診で乳房の変化を感じた人は、乳がん検診を待たずに、直ちに精密検査をおススメ。手遅れにならないうちに。
自己検診の方法
(1) 鏡に向かい、乳房の変形や左右差がないかをチェックする。
(2) 渦を書くように手を動かして、指で乳房にしこりがないかをチェックする。
(3) 仰向けになって外側から内側へ指を滑らせ、しこりの有無をチェックする。
マンモグラフィによる集団検診の対象とはなっていない40歳未満の人も、毎月1回自己検診をしっかり行うことが大切です。

マンモグラフィ検診

乳房のX線撮影のことです。 40歳以上の方が対象です。マンモグラフィは、板と板の間に乳房を引き出して圧迫し、薄く伸ばして撮影します。透明な板によって平らになっている乳房の中の情報が、後ろの板の中にあるフィルム上に記録されます。
マンモグラフィは痛いので撮影したくないという声が多いのも事実です。又、撮影技師は一般的に男性が多く、女性技師が少なく、検診に抵抗を持っている方もいます。受信の前に女性技師の有無を確認すると良いでしょう。

問診

月経の状況や出産・授乳の経験、家族でがんにかかった方の有無などの質問は、乳房の状態や乳がんにかかりやすいかどうかを判断するためのものです。

視検診

乳房を観察し、手で乳房やリンパ節の状態を検査するものです。乳房に変形がないか、乳頭に湿疹や分泌物がないかなどを観察します。また、乳房に直接触ってしこりの状態などを調べます。

超音波検診(エコー)

マンモグラフィ検診では、閉経前の高濃度乳房の方の場合、正常な乳腺組織の中にある乳がんみつけることが難しい時があります。その時、超音波検査で行います。超音波検査は、被曝もなく、欧米人に比べて乳房の小さい日本人では効率的に乳がんをみつけることができる可能性があります。
超音波検査は、必要のない良性の変化を拾い上げすぎるという欠点もあります。更に、高い技術をもった検査技師、医師が充足していないことも指摘されています。

CT検査、MRI検査

画像診断です。造影剤という検査用の薬を用いて検査を行います。乳がんであると判明した場合にその広がりを確認するために行います。診断の難しい場合などには乳がんかそうでないかを判断するために行うこともあります。

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乳房の切除と再建

乳がんを発症すると、乳がんの進行状態によっては「乳房切除」ということも考えられます。
「乳房切除」 ドクターからそう告げられると大変なショックです。眼の前が真っ暗になるでしょう。
自己検診、定期検診をしっかりやっていれば防げたかもしれません。

・本人が一番ショック。精神的に不安定ななるでしょう。
・パートナー、家族にも相談しなければなりません。
・入院することになります。手術の費用も必要です。
・入院から退院までの時間も必要です。
・術後の経過観察をしなければなりません。
・がんの転移のリスクも残ります。観察が必要です。
友人、知人、場合によっては会社等にも連絡が必要です。

自己検診、定期検診がいかに重要かお分かりいただけるでしょう。

 

「乳房切除」後、ほとんどの方は「乳房再建」を考えています。いくつかの例を紹介します。
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ここまで来た「乳房再建」横浜市立大市民総合医療センターと自治医大の臨床と研究


あっけないほどストレートな告知から、手術、乳房再建までの激動の1年間。病院、治療方針、再建法…。次々に迫る選択肢に迷い、悩みながらも持ち前の情報収集力で、「前よりキレイなおっぱい」をつくった、転んでもただでは起きない「治療と再建」奮闘コミックエッセイ

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最後までご覧いただきありがとうございました。

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