カラーコンタクトレンズのトラブル回避は使用方法を守ることから。

カラーコンタクトにはこんな危険が・・・

カラーコンタクトの危険性

カラーコンタクトレンズを使用
「目の痛み、充血、かすみ、違和感、涙目、かゆみ、目ヤニ」
がある時は、
即中止・眼科医に相談。

そんな症状は、以下の病気が疑われます。
・角膜炎(角膜の炎症)
・角膜びらん(角膜の剥がれ)
・角膜潰瘍*1(角膜に発生する潰瘍)
・角膜浸潤*2*(角膜の炎症)
・結膜炎(結膜の炎症)
・角膜浮腫*3(角膜のむくみ)
・角膜上皮剥離(角膜の剥がれ)

*1 角膜潰瘍(かくまくかいよう)
外傷・ウイルス・細菌感染等により、角膜の組織が欠けてしまう。
*2 角膜浸潤(かくまくしんじゅん)
外傷・ウイルス・細菌感染等により、角膜に炎症がおきる。悪化すると角膜潰瘍になる。
*3 角膜浮腫(かくまくふしゅ)
角膜の水分が増え、むくみを生じる。

 

カラーコンタクトレンズを装して、「綺麗に」、「可愛らしく」見せたいと思っていたのに、こんなトラブルが出たのでは・・・。

カラーコンタクトレンズ

カラーコンタクトレンズ装時のトラブルは大きく分けて2つの原因が考えられます。
・カラーコンタクトレンズの使い方が間違っている場合
・カラーコンタクトレンズの品質が悪い場合
です。

 

-目次-
使い方が間違っている
品質が悪い
カラーコンタクトレンズ/トラブル予防と対策
関連情報

 

 

使い方が間違っている

カラーコンタクトレンズは10代から20代の女性に人気で、いろんなカラーやデザインを楽しみながら、自分の好みで目元を「オシャレ」にすることができます。

今までのコンタクトレンズは、視力の補正用がメインでしたが、カラーコンタクトレンズはお洒落用として視力の補正が必要でない人もファッションの一部として楽しむことができるようになりました。

ファッション性が高い為カラーコンタクトレンズが急速に普及してきました。角膜に直接触れる器具です。これには十分なケアが必要です。レンズがカンタンに入手できる反面、使用するための知識や使用方法が取り残され、目のトラブルとなっているケースが目につくようになりました。

そんなトラブルをまとめ公表している団体があります。製品評価技術基盤機構(NITE *4)です。その調査した結果です。(20年7月)

  • ・コンタクトレンズの手入れ不足・・・25%
  • ・長時間装用・・・10%
  • ・使用方法の理解不足・・・10%
  • ・装用したまま就寝・・・3%
  • ・無理な装用・・・3%
  • ・不明・・・30%

*4 NITE(National Institute of Technology and Evaluation)とは
独立行政法人 製品評価技術基盤機構のことです。

カラーコンタクトレンズは、お洒落が目的です。利用者が視力補正用の知識・経験もなく、購入時のコンタクトレンズが有するリスクの説明が行われていない実態があります。利用にあたって、眼科の指示を仰いだり、注意書をよく読んで、適切なケアをすることが重要です。

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品質が悪い

カラーコンタクトレンズのトラブルが多発した時期がありました。この問題を受け「厚生労働省」が乗り出し、これまで「つけまつげ」、「かつら」といった雑貨品扱いから、カラーコンタクトレンズの品質基準を設け、安価な商品が量販店やインターネット等で販売され、失明につながる目の障害が発生していた状況を踏まえ、「お洒落用カラーコンタクトレンズ」も一般のコンタクトレンズと同様に2009年に薬事法で規制がかかりました。

規制後、一般のコンタクトレンズと同様の材質やレンズの曲面などについて国が定める安全基準を満たすことが求められています。
その後も改正を行っています。(下記参照)

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カラーコンタクトレンズ/トラブル予防と対策

厚生労働省がカラーコンタクトレンズの規制をしました。

 
年月日内 容
2011/02/04製造販売承認を受けた業者のみ流通できる
2010/02/04薬事法第42条に元ずくコンタクトレンズ基準に適合したもの
2009/11/04薬事法の高度管理医療機器販売業許可業者のみでの販売許可

 

カラーコンタクトレンズを安全に使用するために

  • ・カラーコンタクトレンズには品質が原因で透明なコンタクトレンズよりも目の障害を起こしやすいものであるというリスクを十分に理解したうえで使う。
  • ・必ず眼科を受診し眼科医の処方に従ったレンズを選ぶ。
  • ・目に異常を感じた場合には、直ちに使用をやめ、眼科を受診する。
  • ・目に異常を感じていなくても、必ず定期検査を受ける。
  • ・レンズの使用期限を守る。
  • ・繰り返し使用ができるレンズは、レンズケアを毎回正しく行う。
  • ・個人輸入のカラーコンタクトレンズは、日本で安全性が確認されているわけではないので、安易に購入しない。
  • ・花粉症の持病を持っている方は花粉の時期は注意が必要です。
  • ・強風&砂ぼこりに注意が必要です。

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関連情報

増える相談件数

カラーコンタクトレンズに関する相談は2007年頃から増え、過去10年間の相談件数は737件に上り、最近の5年間では541件。近年は増加傾向にあるといわれています。 購入者の90%は女性です。インターネット等の通信販売で入手しているケースが80%以上。中学・高校生の娘に関する母親からの相談が増えていると言われています。若い世代の利用が中心であることがうかがえます。
(独立行政法人 国民生活センター)

 

カラーコンタクトレンズ利用者の20%の人が目の調子が悪いという

2012年7月から9月の3か月間でカラーコンタクトレンズによる目のトラブルで395件の報告があったといわれています。
カラーコンタクトレンズは透明なコンタクトレンズに比べて酸素透過率が低い。着色部位により角膜、結膜を擦る可能性がある等、レンズの安全性やケアが正しく行われていない等の利用方法に問題があると挙げられるています。
(日本コンタクトレンズ学会)

 

すこしでも違和感を感じたら使用を中止し、眼科へ

ソフトコンタクトレンズは痛みが出にくいので気が付いた時には病状が進行していることが少なくない。充血する、目ヤニが出る等の症状が出たら使用を中止し、眼科へ相談してください。
(慶應義塾大学 坪田教授)

 

カラーソフトコンタクトレンズの酸素透過率などで選ぶ

カラーソフトコンタクトレンズの酸素透過率は、素材だけではなく、着色の範囲、着色方法、着色剤の種類なども影響していると言われています。製造メーカには、レンズ素材、厚さ、着色方法など目の障害を起こしにくい商品や情報提供が求められます。 利用者も、単に色やデザイン、利便性で選ぶのではなく、レンズの構造、酸素透過率、着色剤などの情報をもとに選択するべきです。

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最後までご覧いただきありがとうございました。